加奈崎芳太郎の懐かしい歌声は、やっぱり古井戸の曲でなければならない。79年、久保講堂でのラストステージ。これで聞き納めかと無念の気持ちをもち続けた。渋谷ジャンジャンが終えるとき、加奈崎氏から「古井戸を今度やる」そう伝えられ、その日を待っていた。率直な感想としては、加奈崎、チャボの弾くギブソンの音の重なりこそが古井戸に他ならない。だからこそ、その憧れ続けた姿をこのアルバム映し出すこは、少し無理があったようだ。だが、橋本はじめ氏がトレースするリードギターは、若かった頃感動を受け、古井戸にのめり込んだギターテクニックそのものである。それはもう30年以上も前のこと。今、再びその世界に引きずってくれた「古井戸2000」の意義は大きい。また、衰えることのない加奈崎!氏のボーカルに喝采を贈りたい。